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最近は”パワーナップ”とも呼ばれ、多くの効果が分かってきた昼寝。
海外をはじめ、効果を見込んで昼寝や仮眠の制度を取り入れる企業も増えてきています。
しかし、
「仕事中なのに寝るなんて」
「夜寝ていないから昼に眠くなるんだ」
そのような古い考えが根強く残っている事も事実。
昼に眠くなるのは人間本来の正しいメカニズムです。
本来の能力を最大限に発揮するには、人間本来のリズムに従う事が大切。昼寝からは様々なメリットを得ることが出来ます。
今回は様々な研究を調べ、昼寝の効果を4つにまとめました。
昼寝や仮眠についてのメリットや正しい知識が少しでも広まりますように!
昼寝の効果4つ
この後詳しく紹介していきますが、
様々な研究結果や調査を総合した結果、昼寝について科学的に分かっている効果は以下の4つです。
- 生産性アップ
- 記憶力アップ
- 集中力アップ
- 健康になる
記憶や集中力といった脳への効果だけでなく、健康にも昼寝は効果を発揮するのです。
昼寝の必要性とそれぞれの効果について。
また、昼寝をより効果的にする実用例を、順番に紹介していきます。
なぜ昼寝が必要なのか?
昼寝の効果について紹介していく前に、
なぜ昼寝が必要で効果的なのか?を説明します。
その理由は午後に眠くなる人間のメカニズムが関係しています。
人は14時頃に眠気を感じやすいのです。
居眠り運転は14時過ぎが一番多い!
「眠くなる時間は夜」ってのが常識的な考え方ですが、日中にも眠気を感じやすい時間帯は存在します。
その時間は14〜16時の時間帯。
下の図をご覧下さい。
車の事故と居眠り運転の発生時間帯を表したグラフです。
事故の発生率は車を使う人も増える、朝と夕方に増えているのが見て取れます。
しかし、居眠り運転(黑実線)ではどうでしょうか?
夜に運転する人が減る事も考えられますが、
居眠り運転の発生率が一番高くなるのは14時過ぎの時間帯。
海外の眠気や居眠り運転についての研究でも同様のデータが示されています。
14時過ぎの時間帯は人間本来のメカニズムや昼食後に血糖値が変化する影響もあり、日中ですが眠気を非常に感じやすい時間帯になるのです。
昼寝は生産性アップに効果的
昼寝の効果1つ目は、眠気を無くすことで生産性を高められること。
「睡眠負債」って言葉も最近はよく聞くように、眠気が仕事や脳の働きに与える悪影響は世間的にも問題となっています。
夜の時間の睡眠も関係があるので、昼寝で解消出来るだけではないですが、”睡眠負債による経済損失は15兆円”とする試算もなされています。
眠気を感じながら仕事をすると、生産性が下がり仕事の業績も下がります。
昼寝は午後の眠気を減らす
当然のことではありますが、昼寝をすると午後の眠気を減らす効果があります。
実際に実験もされているので紹介しておきます。
2011年に東海大学で行われた昼休みの昼寝についての研究では、椅子に座り、机の上で昼寝をした場合の睡眠について調査が行われました。ベッドで横にならずとも、昼寝は効果があるのか?を調べた内容ですね。
椅子に座り、机の上で20分昼寝を取ってもらった場合、その後の眠気がどう変化するのか?を調査したところ昼寝で20分の仮眠をとったグループは午後の眠気の主観的数値が下がったという結果が現れました。
私達も経験的に分かっている事ではありますが、昼寝をする事で眠気がなくなり、目が冴えた状態が続きやすくなることが研究からも証明された結果となっております。
睡眠負債で言われているように、眠気を感じながら仕事をするのでは生産性も下がります。
昼寝をして、午後も眠気の無い状態を作ることが大切です。
昼寝でモチベーションが上がる
生産性が上がる理由として、昼寝を取ることは、やる気・モチベーションを上げる効果も期待できます。
福岡県の高校生を1ヶ月半に渡り調べた調査で、15分の昼寝タイムを設けて仮眠をした学生としなかった学生での違いを調べました。
午後の眠気が減ったとする結果も出たのですが、昼寝をしたグループはモチベーションについても効果が現れました。
「授業に集中できているか」「勉強にやる気があるか」「最近の成績は向上しているか」といった項目でも、「はい」と答えた人が多く、授業や学習にも良い影響があったと分析している。
引用:日経メディカルより
勉強へのやる気や成績が上がった実感を得やすいなど、モチベーションの面でも昼寝を取ることは効果的だと考えられます。
モチベーションが上がることで午後の仕事の生産性向上や、勉強のやる気にも良い影響を与える事に繋がるのです。
昼寝で記憶力が上がる
昼寝をする事で、記憶力アップの効果も期待できます。
寝るだけで記憶が良くなるのは驚きではないですか?
6分の昼寝でも記憶力がアップ
ドイツのデュッセルドルフ大学で行われた、単語の記憶についての研究では、6分間の仮眠をしたグループは起きたままのグループより記憶できた単語数が多く、記憶力を上げる効果が期待できるとしています。
また、平均35分の昼寝をしたグループは6分のグループよりも記憶した単語数は更に多かったので、時間が取れる場合は30分程度の昼寝をすることがオススメです。
目を閉じるだけでも効果あり
昼寝をしようにもイマイチ眠気が来ないって人は、目を閉じるだけでも効果があります。
目を閉じて脳を休めるだけでも記憶の定着は期待できるのです。
物語のストーリーを記憶してもらう実験で、
- 15分間目を閉じるグループ
- パズルゲームで遊ぶグループ
2つのグループに分かれて実験をしたところ、15分間目を閉じていたグループの方が圧倒的にストーリーを記憶できていたのです。
ファーマン大学の実験で26名の学生たちにストーリーを記憶してもらい、快適な椅子に座り目をつむって15分間休んでもらった場合とパズルのような簡単なゲームで遊んでもらった場合を比較しました。そして記憶のテストを行うと目を閉じて休んでいたグループが圧勝しました。ストーリーを細部まで覚えていたそうです。
引用:メンタリストDaiGoオフィシャルブログより
昼寝で情報を処理する時間ができた
昼寝だけでなく、目を閉じることでも記憶力アップに効果が出たのは、インプットを中断し情報を処理して定着させる時間が作れたため。
情報を処理する時間を作ることは、記憶だけでなく情報を正しく整理する事にもつながります。
仮眠や目を閉じて脳を休める時間を作り、情報を整理して上げる時間を作ることが大切です。
昼寝で集中力が上がる
昼寝をする事で、集中力を高める効果も期待できます。
認知力34%、注意力54%アップ
NASAが宇宙飛行士に対して行った実験で、26分の仮眠をとるとその後のパフォーマンスにどう影響するのか?を調べました。
結果は、認知能力が34%、注意力が54%も上がる結果に。5割以上もアップするのはかなりの効果ですよね。
代表的なのはNASA(アメリカ航空宇宙局)が、宇宙飛行士の睡眠について行った実験だ。この実験によると、昼に26分間の仮眠をとった結果、認知能力が34%上昇し、注意力も54%上がったという。
引用:DIAMOND ONLINEより
認知能力や注意力は、言い換えると集中力を細分化した項目とも言えるので、午後の集中力アップに役立つことは間違い無いでしょう。
なぜ集中力が上がるのか?ですが、1つ前の項目で紹介した情報を整理する機能が働くためかと。
仮眠により、情報を整理し脳が一度リセットされるために意識が散漫になることなく、目の前の作業や仕事にも集中できることへ繋がったのかと思われます。
昼寝は健康にも効果的?
昼寝をすると健康にも効果的だとする研究も海外を中心にされています。
一時的な集中力や眠気だけでなく、長い目で見た健康でもメリットがあるのは驚きですよね。
昼寝は心臓病のリスクを下げる
ギリシャで20〜86歳の男女23,000人を対象に行われた調査によると、
1週間に3回以上、30分の昼寝をとっていると心臓病になるリスクが37%も低下すると発表しています。
人間本来のリズムに沿った生活を心掛けて昼寝をすることは、身体を労わることになり健康にも良い影響を及ぼすのだと考えられます。
引用:Regular Midday Snoozes Tied to a Healthier Heartより
昼寝の効果をさらに高めるカフェイン
昼寝の効果について紹介してきましたが、効果を後押しできる方法があります。
それはカフェインを摂ること。
コーヒーや紅茶、お茶でカフェインを摂る事で、昼寝の効果を更に高めることができるのです。
昼寝×カフェインでパフォーマンス向上
上記でも紹介した東海大学で行われた昼寝の研究では、カフェインの有無についても同時に調査が行われました。
ビデオを見せて、その理解度を調べた調査では、昼寝だけ・カフェインだけでも効果は出たものの、昼寝×カフェインの組み合わせが一番理解度が高かった結果に!
また、眠気についても昼寝×カフェインを摂取した場合が一番眠気を感じなくなりました。
昼寝をする時はコーヒーや紅茶を飲むことで、午後の生産性や集中力を、より高める効果が期待できます。
カフェインが疲労物質を妨害する
カフェインで生産性が上がり、眠気を減らしてくれる理由は、カフェインは疲労物質を妨害してくれるため。
疲労や眠気の原因となる物質:アデノシンを、カフェインは妨害してくれるため、眠気がなくなりスッキリした気持ちになれるのです。
カフェインが作用してくるのはだいたい20分と言われます
コーヒーを飲んでから昼寝をする時は、
カフェインが作用し始める20分後に起きると疲労感や眠気も無く、スッキリと午後の活動が送れるでしょう。
昼寝制度を導入する企業が増えている
科学的にも効果が多く証明されてきた昼寝を取り入れようと、多くの企業が制度を作り始めています。
昼寝や仮眠制度を導入している一例を紹介します。
GMOインターネットグループ
GMOグループでは福利厚生の一環で独自の昼寝制度「GMO Siesta」を設け、昼寝を推奨しています。
疲労回復や生産性向上のため、専用の昼寝スペースとリクライニング式の昼寝用椅子(ベッド)を設置し、アイマスクや耳栓も完備した昼寝専用スペースを提供しています。
ITから金融まで幅広く手がけ、時代をリードするGMOグループらしい制度ですね。
生産性向上や仕事の効率化では世界の最先端を行くGoogle。やはり昼寝についても時代をリードする企業となっています。
「エネルギーポッド」と呼ばれる、昼寝専用のカプセル型のイスをオフィス内に設置し、従業員の昼寝環境を整えています。
昼寝専用のカプセル「エネルギーポッド」ですが、何とも近未来な装置?でして、1台:1万2000ドル(日本円で130万円位)するのだとか。
従業員の生産性向上のために投資を惜しまないGoogle。
さすがインターネット界を牛耳る企業だけの事がありますね。
Yahoo!
Yahoo!の日本オフィスでは仮眠専用のスペースが設けられています。
コミュニケーション活発化のため、ジグザグに配置されたオフィスレイアウトやフリーアドレスの導入など、Googleに負けじと働き方改善や生産性向上を進めるYahooでも昼寝や仮眠による集中力アップの効果を見込み、専用のスペースが設定されているのです。
脳の働きや創造性が求められるIT企業を中心に、昼寝や仮眠の効果やメリットは確実に広まりつつありますね。
昼寝の効果まとめ
昼寝の効果や導入事例について紹介してきました。
人が本来持った体内時計やリズムに合う生活が主流になる中で、昼寝の効果も徐々に広まってきています。
しかし、
「昼寝をして怠けている」
「仕事中に寝るなんて何事だ」
正しい知識が無く、このような古い考えを持つ人が多いのも事実です。
本記事は科学的に証明された正しい知識が早く広まり、
1人1人が本来の能力を十分に発揮して生産性の高い毎日を送ることができればと思い書きました。
- 生産性が上がる
- 記憶力が上がる
- 集中力が上がる
- 健康になる
これだけ沢山のメリットがある昼寝について、正しい事実が理解され、学校や企業でも広く取り入れられる日が来ることを望んでいます。
また、自分の勤めている会社で制度として整っていなくとも、昼休み中や営業の移動時間など、意識的に昼寝を取ることから始めていきましょう。
限られた時間で多くの成果を残すため、科学の知識を生かし、手段の1つとして昼寝を取り入れてみてはいかがでしょうか?