部下のモチベーションを上げる方法【面談・制度でやる気を出す】

部下のモチベーションを上げる方法

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部下がなかなかやる気を出さない。

部下のモチベーションを上げようとしても、なかなかやる気を出してくれず苦労しているのなら、そもそものやり方が間違っているかもしれません。

人がやる気を出すにはいくつかパターンがあり、研究などで効果のある方法も少しずつ分かっています。

本記事では、部下のモチベーションを上げたい上司・先輩向けに、心理学的にも正しいやる気の出し方について紹介していきます。

部下のモチベーションを上げる3つのコツ

部下のモチベーションを上げるコツ

上司・先輩として、部下のモチベーションを上げるにはどうしたら良いのか?

モチベーションを上げる方法は生産性を高める方法でもあり、世界中で様々な研究がされています。

闇雲にあれこれ試すのではなく、科学的にも正しいコツを理解することから始めましょう。

部下に成長感覚を持たせる

1つ目のコツは”成長している感覚”を感じられるようにすることです。

日々の接し方や制度など、方法は色々と考えられますが何かしら前に進んでいる感覚を部下に持たせてあげることが効果的になります。

仕事の進み具合や個人的な目標へ進んでいる感覚など、部下の性格や状況に合わせて成長していると感じられるようにしましょう。

大規模な研究結果でも証明された方法

自分が成長を感じられることは、大規模な研究でも証明されている根拠ある方法です。

ハーバード大学:テレサ・アマビール教授によって行われた238人を合計12,000時間追跡した研究によると、モチベーションを高める様々な方法の中で一番効果的だったのは、成長している感覚でした。

最悪嘘だったとしても、前に進んでいると感じることでモチベーションは上がったのです。

褒めたり話を聞くことも大切ですが、部下に成長していると感じさせられるかがモチベーションを高めるコツとなります。

部下が周りに教える場を作る

人には承認欲求という基本的な欲求があります。

人に頼られたり、得意分野を認めて貰えるなどで満たされるものですが、

部下が持っているスキルや経験を活かせる場を提供してあげることでモチベーションも高くなります。

役職の上下や、チーム・部署の垣根なく部下が教える側に回る場面を作ることもモチベーションをあげるコツです。

教わるより教える方が38%もやる気が出る

アメリカのシカゴ大学で行われた研究では、人から教わった時と教える側になった時で、モチベーションはどう変わるのかを調べました。

318人の学生を対象に、勉強のやる気に関するアドバイスを貰うチームとアドバイスをしてあげるチームに分けて調べた結果、アドバイスをする側のチームの方が38%も自分の勉強量が増えていたのです。

片方のグループにはやる気のない下級生や後輩にアドバイスをする手紙を書いてもらい、もう一方のグループには自分の先生からモチベーションを上げるにはどうすればいいのかというアドバイスを手紙でもらいました。

<中略>

後輩にアドバイスをしていたグループの方が38%も多く勉強していました。これは単なるモチベーションだけの話ではなく実際の勉強量が38%も多かった・・・

引用:Mentalist DaiGo Official Blogより

上司としては、仕事へのやる気が出るように色々とアドバイスをしたり、何事も教える立場になりがちですが、部下が教える側になるような場面を作ることがモチベーションを上げるには効果的なのです。

部下が自分で決める(押し付けない)

仕事の内容や目標、役割など、会社である以上お願いすることも多いかと思いますが、上から依頼するばかりになっていませんか?

モチベーションを上げるコツとして、部下が自分で決めた感覚を持たせてあげることが大切です。

仕事でやってみたいことや、いくつか選択肢を与えて決めてもらうなど、上から押し付けの仕事でなく、自発的な仕事になるように工夫することでやる気も上がります。

自分で決めたものほど価値を感じやすい

押し付けでなく、自発的な仕事をしてもらう(またはそう見せる)ことでモチベーションが上がるのは、人の心理にもあったコツとなります。

人は自分が決めたものほど価値を感じやすく、責任も持ちやすいのです。

小さい頃に親から「勉強しなさい」と言われてやる気を失くした経験がある人も多いと思いますが、これと同じ原理が仕事のモチベーションにも当てはまります。

部下から自発的に出てきたものはもちろん、いくつか提示して選んでもらうだけでも、上司から決められた仕事をするよりモチベーションも上がりやすいのです。

面談・制度で部下のモチベーションを上げるには?

面談で部下のモチベーションを上げるには

部下のモチベーションを上げるコツを、研究結果や心理学をもとにして紹介してきました。

でも、実際どのように伝えたり制度に盛り込むと良いのでしょうか?

上記で紹介したコツをベースに、面談の場面や制度として取り入れられる実践的な内容を紹介します。

成長を感じられる制度・見せ方

部下が成長を感じてモチベーションを上げるには、制度を工夫しましょう。

例えば日報や報告は1日毎に作られていることが多いですが、日々増えていくような見え方にするだけでも効果があります。

制度や仕組みは同じでも、見え方でモチベーションを上げられるのです。

アポイントの件数

例えば営業職でテレアポをしているとします。

1日単位の報告だと積み上がる=成長していると感じにくいです。

1日単位だけでなく、累計が分かるように。できればグラフなどで右肩上がりで進んでいる感覚を得やすいようにすると効果的です。

レベルが上がる見せ方

仕事内容やスキルを細分化して、項目毎にレベルアップしているように見せるのも効果的です。

例えば、接客スキルや資料の正確さ等の項目をいくつも設けて、週毎にレベルが上がっていくようにすることも、モチベーションを高めるには効果的な方法となります。

注意したいのは、1ヶ月のように長いスパンではなく、せめて1週間毎でも細かく刻んで成長を感じやすくすること。

レベルが一定に達したら昇格や昇給の対象など、報酬もセットにするとやる気はさらに高まるでしょう。

部下に教わる場面を作る

部下=教える人と考えがちですが、モチベーションを高めるには教えるだけでは良くありません。

会社という組織では上司と部下の関係だったとしても、物事の捉え方や個人としての経験など、部下から教わることもたくさんあるはずです。

部下だからこそ、上司は積極的に意見や考えを聞いてあげることが大切になります。

仕事の進め方を一緒に考える

上司だからと言って、自分の仕事は自分だけで留めていませんか?

部下のモチベーションを高め、時には自分だけよりも質の高い仕事をするには、仕事の進め方を一緒に考えてもらうことが効果的です。

自分が担当する顧客の解決策を考える場面なら、部下なりの意見を求めてみて自分がプレゼンを受ける立場=教わる立場に回る場面を作りましょう。

部下が人にアドバイスする場面を作る

部下が教える立場になることはモチベーションを高める上で大切ですが、上司である自分以外にもアドバイスする場面を作りましょう。

部下のさらに下に人を配置するのでも良いですし、部下が得意とする分野についてMTGや勉強会を開くことでアドバイスする立場になる場面を少しでも多く作りましょう。

また、1つ前で紹介した解決策を一緒に考えてもらう場面なら、自分以外のメンバーにも聞いてもらうようにすることで、上司である自分以外からの承認欲求も満たすことができモチベーションを上げる効果は高くなるでしょう。

意見があっても先に聞くことが大切

部下がプレゼンする場を作ると、どうしても経験やスキルから意見したくなることも多くなります。

そこで否定したり全てをガラッと変えるような指導は、モチベーションを大きく下げてしまいます。

間違いや意見があっても、部下が考えた意見やプレゼンを一通り聞き、認めてあげることが何より大切です。

意見すべき場所があるのなら、認めた上で「こんな視点はどうだろう?」と、なるべく自分で気付かせるようなアプローチができるとベストです。

面談では、自発的な目標・仕事を作る

会社や上司からあれもこれも仕事を与えてはモチベーションは下がるだけです。

会社という組織である以上、やりたい仕事ばかりできる訳ではないですが、自ら進んで決めた仕事を少しずつ作ることでやる気も上がりやすくなります。

そもそも、部下が会社でやりたいことを理解できているか?

そもそも、上司として部下が会社で成し遂げたいこと・身に付けたいスキルを正しく把握できているでしょうか?

もしできていないのだとしたら、面談では部下のキャリアを考えてあげることが何より優先すべき項目になります。

部下との関係性ができていないと、”表面的”な目標を言われてしまいがちですが、会社の上下関係を抜きにして本音を話してもらう面談を心がけましょう。

表面的で会社的な目標を言われても、部下のモチベーションは高くなりません。

目標に向かう上で会社でできることは何か?

面談などを通じて、部下の目標を本音で聞き出すことができたら、やっと上司の出番となります。

部下自身が希望する仕事があれば良いですが、そこまで定まっていないのなら目標に向かう上で会社で取り組めることの候補をいくつか提示しましょう。

新規事業の立ち上げという目標があるとしたら、

  • 小さいプロジェクトの企画メンバーに入れる
  • スタートアップの取引先へ同行させる
  • 新規開拓のMTGに参加させる

今の会社でできることの中で、少しでも目標に近付く項目を探して提示してあげましょう。

押し付けではなく”提示”するのがポイント

このように目標に近付く提案も、押し付けではなく「興味があったらどう?」と部下が自分で決める伝え方がポイントとなります。

部下のモチベーションを上げるのなら、部下が主体で物事を進めていくことが何より大切です。

上級者は質問の掘り下げで本人から引き出す

部下の自発的な仕事を作るとき、マネジメントの上級者は質問を掘り下げることで本人の口から言うように上手に誘導します。

上記の新規事業をやりたい目標を例とするのであれば、

    質問で引き出すテクニック
  • 目標のために足りないスキルはなんだろう? → 0から何かを生み出す経験です。
  • この会社で0から生み出す仕事ありそう? → ○○プロジェクトは当てはまります。
  • ○○プロジェクトだと必要な経験が身につきそう? → はい

こちらから選択肢として提示するのも1つの方法ですが、質問から掘り下げて自分から気が付くようにすると、本人も自分の希望を聞いてもらえたと感じてモチベーションだけでなく、上司への信頼感も高まります。

質問を重ねられるのも、あくまで本人の本音が聞けていることが何より大切です。

面談や日々のコミュニケーションでも相手を尊重して聞き手になる習慣を身につけると、上級テクニックを使える上司になることができます。

部下を尊重することがモチベーションを上げるには大切

部下を尊重するとモチベーションは上がる

部下のモチベーションを上げる方法について、コツと具体的な方法を紹介してきました。

モチベーションを上げるコツに共通するのは、部下を尊重し理解してあげる気持ちや行動です。

上司・部下という関係にとらわれて、いつしか一方的に指導する対象になっていませんか?

北風と太陽の話みたく、やる気やモチベーションを上げるために「頑張れ」「やる気を出せ」と風を拭いても本人に響かないどころか、マイナスにさえなり得ます。

面談や日々のコミュニケーションを通じて、部下を認めて成長を感じられる仕組みを作りましょう。

モチベーションが高まることでチームの業績も上がり、上司への信頼度も増していくことでしょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

「人生の生産性アップ」をテーマに、仕事やスキルアップに関する情報を発信しています。【経歴】明治大学→不動産系ベンチャー→WEBマーケティング。WEBマーケティングの仕事をしつつ、転職や勉強方法などについて更新しています。