心理的安全性を職場で取り入れるには?【導入のコツと注意点】

心理的安全性の作り方と職場の導入方法

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Googleが発表した「生産性を高める唯一の方法」として話題の心理的安全性。日本の企業でも取り入れる企業が増えてきています。

今回は心理的安全性を高めるため、チームではどのような手段を導入すれば良いのか?
今回は、理由と共に(なるべく簡単に)ご紹介していきます。

心理的安全性は業績も上げて職場環境も良くなる、チームマネジメントの基本になる考え方。

あなた自身が働きやすい環境にするため、小さな事から導入してみることをオススメします。

心理的安全性を職場に導入する前の基礎知識

心理的安全性を一言で表すと

「存在意義を感じられる環境かどうか」

ハーバードのビジネススクールで教授をしているエイミー・C・エドモンドソン教授は、心理的安全性のことをこのように表現しました。

エドモンドソン教授はチーム作り研究の世界的第一人者であり、
「最も影響力のある経営思想家50人」にも選ばれた人物でもあります。

エドモンドソン教授の話によると、

  • ミスが起きた時に報告もできない職場
  • 上司が部下の熱意に気が付いてあげられない職場

そのような職場環境がどうして生まれてしまうのか?を研究した結果として心理的安全性の大切さが分かってきたと言います。

人は誰しも賢く前向きに見られたい

人は誰しも賢く前向きに見られたい気持ちを持っています。

「仕事ができる人だと思われたいし、やる気がある人だと思われたい。。。」

しかし、心理的安全性が低い職場環境では、”良く見られたい気持ち”を守るために不適切な行動を起こしてしまいます。

例えば、

  • 無能だと思われないためにミスを報告しない
  • マイナス思考だと思われないために、批判をやめる
  • 知らない内容も、知識が無いと思われたくないから質問しない

職場やチームのため、顧客のためを思うと本来必要な行動であっても、
心理的安全性が保たれていない職場やチームでは、自己防衛のための行動が優先されてしまうのです。

心理的安全性を構成する5つの項目

GoogleとAP通信は、2015年に”チームを成功に導く5つの要素”を発表しました。

心理的安全性はその要素の核となる概念として取り上げられています。

チームを成功に導く5つの要素

    チームを成功に導く5つの要素
  • 心理的安全性:恥ずかしさや不安を感じずにリスクある行動ができるか?
  • 信頼性:限られた時間で質の高い仕事をするため、相手を信頼し合えるか?
  • 計画性と明確さ:チームのゴール・役割・計画は明確に共有されているか?
  • 仕事の意味:チームの一人一人が仕事の意味を理解して取り組めているか?
  • 仕事の貢献度:大きな価値を持つ仕事をしていると信じているか?

Psychological safety: Can we take risks on this team without feeling insecure or embarrassed?
Dependability: Can we count on each other to do high quality work on time?
Structure & clarity: Are goals, roles, and execution plans on our team clear?
Meaning of work: Are we working on something that is personally important for each of us?
Impact of work: Do we fundamentally believe that the work we’re doing matters?

引用:re:Work

心理的安全性は、チームを成功に導く他の要素を支える土台となる概念であり、心理的安全性がない環境では生産性の高いチーム作りは出来ないとGoogleは結論付けています。

心理的安全性の導入が職場に与えるメリット

心理的安全性がチーム作りに大切なことは分かったと思いますが、
ではどのような効果があるのでしょか?

Googleがあげるメリットとしては以下のようなものがあります。

    心理的安全性で得られるメリット
  • 生産性が上がる
  • 報告・共有が増える
  • チームの方向性が明確になる
  • コミュニケーションが円滑になる
  • イノベーションが生まれやすい環境
  • 従業員満足度が上がる
  • 個々のポテンシャルの最大化
  • 離職率が下がる
  • 良い精神状態で仕事ができる

お互いを信頼し、コミュニケーションが円滑な環境を作ることによって、チーム・個人共に多くのメリットを受けることができます。

業績も上がり、精神的にも安定した環境を作る事へも繋がります。

責任感やモチベーションとは違う

心理的安全性を考える上で間違いやすいのが、責任感やモチベーションの考え方。

    責任感・モチベーションが高い状態
  • 責任感が強いから批判も恐れず発言出来る
  • モチベーションが高いから生産性が上がる

一見すると悪くないように思えますよね?
では、心理的安全性が低く信頼できない環境だとどうなるのでしょうか?

    心理的安全性が低いままだと?
  • 批判的な発言をするストレスが大きく精神的に苦痛になる
  • 個人のモチベーションは高いが他人を信頼できずチームとしての生産性は上がらない

心理的安全性が低い状態において、
責任感の強さやモチベーションの高さは効果があっても短期的にしかならず、チームとしての生産性を高めることには繋がりません。

よって心理的安全性無しには、責任感やモチベーションは無意味、時にはプレッシャーとなり逆効果にさえなる可能性もあるのです。

心理的安全性の作り方と職場での導入方法

職場で心理的安全性の作り方は、どのような方法があるのでしょうか?

研修やプロジェクト単位で導入する方法もありますが、導入しやすい方法や注意点をまとめました。

自分のチームに導入しやすい方法を選んで取り入れてみましょう。

悪い報告を沢山しよう

エドモンドソン教授の調査によると、“良いチームほどミスの報告が多い”事が分かりました。

クレームや悪い報告はマイナスのイメージとして捉えがちですが、
本当に顧客のためを想うのであれば、改善点が沢山報告されてクオリティの高い仕事をする方が結果としてリターンが多いのは明確です。

そのために、悪い報告やクレームも報告しやすい職場環境に整えることが大切です。

具体的な導入方法としては、

    ミスが報告しやすい環境作り
  • ミスや事故の報告で始末書が必要であれば廃止する
  • ミスや間違いの発見件数を集計する(多いと褒める)
  • 役職、経験の長さを問わず、プロジェクトの責任者を任せる

ミスや間違いの報告に、「怒られる怖さ」「面倒さ」を感じさせている職場やチームでは、心理的安全性は高まりません。

ミスや報告することは良いチームの証です。

(しっかりと改善まで行いましょう!)

人間はミスをするもの。
その考えを再認識し、ミスを叱る文化を無くして、役職に関係なく会話が出来る環境作りを目指しましょう。

業務の方向性・意義はチーム全員で共有

心理的安全性の作り方として、共有できる仕組み作りも大切です。

1つのプロジェクトや業務に対して、チーム全員がゴールや意義を理解出来ていますか?

「とりあえずやっといて」は最悪です!!

5W1Hを使い、

  • なぜ必要があるのか?
  • どうしてその人なのか?
  • その業務の先に何があるのか?

業務の意味やその人に任せる必要性を伝えて、チーム全員がゴールを理解し進められるようにしましょう。

そのコミュニケーションが個人に存在意義を与え、フラットな職場環境を作る事へと繋がります。

情報共有のトップダウンは廃止

組織によっては、情報が上から順に流れてくる事もあるかと思います。

しかし、そのようなトップダウンの伝達方法は、役職の違いや情報の正確さ迅速さにおいて心理的安全性の妨げになる事が多くなります。

経営判断など重要な事項もあると思いますが、
情報共有は”チーム全員”に”同時”に行うような仕組みにしましょう。

今では社内SNSツールなど、情報共有を行いやすいツールも沢山あります。

問題が起きた時、現場の担当者が新しい情報を仕入れた時など、
役職毎、順番に報告するのでなく、チーム全体に情報が行き渡る組織に変えましょう。

おやつタイムを作ろう

顧客と直接対面する職場だと難しい方法になりますが、
雑談できる環境は心理的安全性を高めて生産性も高めることに繋がります。

雑談が多くなると電話での案件受注率が上がる事も、研究から分かってます。

売上・生産性を上げたいなら雑談を増やそう

日本でも、おそらく海外でも雑談や私語は悪いものとして教育されて来たと思います。
しかし、心理的安全性を高い職場環境を目指すのであれば、雑談しやすい環境づくりをしましょう。

でも、
いきなり「雑談してください」と言っても難しいですよね?

そのような時にオススメなのが”おやつタイム”

おやつを食べる時間を作る事で、必然的に業務から意識が離れることになります。
業務とは違う会話をするキッカケを作ることに繋がりますし、

おやつ=食事で血糖値が上がることは、相手への印象が上がるなどの効果も期待でき、最終的に心理的安全性を高める役割を果たしてくれるからです。

1on1ミーティングを導入する

近年、モチベーションマネジメントの観点から取り入れる企業も増えて来た1on1ミーティング。心理的安全性を高める点でも導入をオススメできます。

1on1ミーティングで上司が気をつけなければならないのは、

「どんな話も否定せず聞き役に徹すること」

仕事の不安、プライベートの悩み、どんな事でも気兼ねなく話してもらう事が1on1ミーティングでは大切ですが、
経験や立場から、アドバイスをしたり間違いを正したくなる事もあると思います。

でも、絶対に我慢して聞き役に徹してください!

たとえ、自分に対する批判、チームへの愚痴、会社への提案だとしても、話を遮ったり否定をしては決していけません。

一度否定したら積み上げた心理的安全性が全て無駄になると思ってください。

話を聞く事で、意見をあげやすい職場環境づくりにつながり、新たなイノベーションやチームの成績アップに必ず結びつきます。

心理的安全性は働きやすい職場の第一歩

心理的安全性を高めるための研修プログラムなども最近は需要が高まり、日本でもフラットな職場環境の大切さは徐々に広まってきました。

研修プログラムを導入するだけでなくとも、心理的安全性の本質を理解する事ができれば、今の職場に導入できることは沢山あります。

心理的安全性の高い職場環境・チームは、会社・チーム・個人の全てにおいてメリットがあり、業績も上がり働きやすさの基礎ともなる核となる考え方です。

チームマネジメントの基本として、心理的安全性の理解は今後さらに深まっていくでしょう。

今の職場やチームが、

  • 言いたい事も言えない
  • 雑談が少ない
  • 個人プレーでチームとして機能していない
  • トップダウン式のマネジメントをしてる

このような状態であるなら、危機感を持って心理的安全性が取り戻せるよう取り組みましょう。

良い職場環境が作れたら、自分にもチームにも、必ず還元されるでしょう。

 

※心理的安全性の作り方ついて、ご相談やコンサルティングも可能です。
 ご希望される場合は、お問い合わせフォームからご連絡ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

「人生の生産性アップ」をテーマに、仕事やスキルアップに関する情報を発信しています。【経歴】明治大学→不動産系ベンチャー→WEBマーケティング。WEBマーケティングの仕事をしつつ、転職や勉強方法などについて更新しています。